今年も早い事に約半分まできました。アメリカの5月は、他の月とは違う、重大な月であります。なぜかというと、学校の学年が終了するからです。そうです、アメリカは、5月が卒業の月なのです。そして、2か月半もの長い夏休みに突入します。学年が終了するということは、学校を卒業する生徒もいる。学年が終了して、学校を卒業するのは、日本にもあることだから似たような事なのだろうなと思うかもしれません。ところが、違う点がいくつもあるのです。
そこで、今回は、その違う面とは何か説明したと思います。
終業式なんてない
学校の最終日は、そのまま英語でLast day of schoolと言います。この日を終業式とは言いません。というもの、そもそも終業式がないからです。最終日の最後の授業が終わったら、みんなイエーイ終わった~!と叫んで帰っていく。こんな感じです。
最後の日だからって先生の挨拶の言葉で終わるなんてこともない
アメリカの映画で、学校の授業の終わりを知らせるベルがビーっと鳴ると生徒たちは荷物をまとめてさっさと教室を出ていく姿を見たことはありませんか?私の子供の学校では、そういったベルが鳴るという事はないのですが、授業時間の残り数分になると生徒たちは教室の時計をじっと見て時間になると、先生がまだ喋っていようが、生徒たちは教室を出ていくそうです。先生が、解散!と言うまで生徒たちは座っていなきゃいけないのかと思っていましたが、そんなことしないそうです。それが普段から当たり前ということですので、学校の最終日もいつもと変わらず、最後の授業が終了した途端に生徒たちは「イエーイ、終わった~!」と叫んで教室を出て行ったそうです。その光景を想像すると私は笑ってしまいます。
小学校と中学校には卒業式がない
アメリカでは、小学校は5年生で終わるというのが一般的なようですが、中には6年生で終わるという学校もあります。いずれにせよ、小学校の最年長の学年を終了したら小学校を卒業したとは言わないのです。小学校を終了した、終わったという言い方をします。つまり、次は中学だという意味で。
そして、中学が終わっても卒業式はないのです。小学校を終了した時と同じように、中学を終了したので高校に上がるという言い方をします。
キンダーガーデンの盛大な卒業式
キンダーガーデンは、小学校1年生の前に行く学年です。つまり就学年齢の子供の一番最初の学年ということです。年齢的には、幼稚園の年長さんと同じ5歳でキンダーガーテンに入ります。キンダーガーテンは私立だけでなく公立の学校の中にも入っています。そのため、キンダーガーテンに入学するということは、子供の人生にとって大きな節目であり、キンダーガーテンの終了も重大なことと思われています。日本での小学生1年生に入学するということが大きなお祝いであるように、アメリカではそれがキンダーガーテンなのです。
そして、キンダーガーテンを終了し、次の学年(小学1年生)に上がることは、まさに日本では幼稚園生から小学一年生に上がるのと同じ感覚です。アメリカではキンダーガーテンの終了には、お祝いとして学校では盛大に卒業式を行うのです。卒業式を行うことによって子供達に達成感と誇りを与えます。また、親にとっても、子供の成長を実感しお祝いする瞬間であるわけです。
キンダーガーテンの卒業式は、日本の卒業式のように校長先生など学校の代表者のスピーチがあって卒業証明書が一人ずつに渡されるだけの式ではありません。私の子供がキンダーガーテンを卒業した時の卒業式は、1年の間に撮影されたビデオや写真がスライドショーとして式に来た大人たちに披露します。そして、子供たちが何週間も練習した歌を歌いました。その歌というのも、卒業式にはこの歌と典型的な歌があり、それを歌っただけのことではなく、ある歌にキンダーガーテンの1年があっという間に過ぎてしまったという1年間についての歌詞(教員の一人が書いた)を使い替え歌として歌ったのでした。また、歌詞の内容も、涙が出てしまうような悲しい内容ではなく、反対に、楽しい歌。
高校の卒業式
高校の卒業式は、盛大です。義務教育の学年を終了するくらい大したことない、誰でも卒業できるじゃないか、何で大騒ぎされるのか、外国人である私には理解出来ませんでした。そのため、私の主人が飛行機に乗って3,4時間もかかる場所に住む姪っ子の卒業式に行く時に、その偉大さと重大さの意味が分からなかった私は、飛行機代をかけてまで行くことではないだろうと言って私だけお留守番したのでした。そして、その後、従妹の、友達の、兄弟の、甥っ子姪っ子の卒業式に行く、行ったという話を耳にすることが多かったため、それで、知り合いや家族が高校を卒業するときは親戚までもが行くというのがアメリカの文化なのだと気が付いたのでした。
卒業生一人に対して、5人も10人(それ以上かも)もの人たちが卒業式を見に来るとなると、巨大な場所が必要になります。そのため、フットボールのスタジアムなど大きな場所で行われるのは珍しくありません。アメリカでは、家族みんなでお祝いに行ったら人の数多くなって迷惑いになるだろうなんて風に考えません。また、招待する側も大勢に来てもらいたいと思います。一人でも多くの人にお祝いしてもらいたいと思うため、高校の卒業に関するお知らせは友達や親せきだけでなく、大して親しくなくても面識のある人なら誰にでも招待状を送る。この高校の卒業に関するお知らせとは、卒業します!と卒業を知らせるための招待状で卒業式がいつかと場所を知らせます。卒業式の後のパーティーを家族がやるのであればその場所やいつかもそのカードで知らせます。結婚式の招待状のような感じです。
赤ちゃんを抱っこして卒業する人
正式なセレモニー(式)に子供を連れてくるなんて日本では前代未聞の事ですが、アメリカでは、大統領が自分の奥さんや子供たちを重要な式に連れてきてみんなの前に立つくらいですから、学校の卒業式に赤ちゃんを抱っこして卒業証書をもらうなんて姿を見るのは異例ではないのです。何でもソーシャルメディアに載せる時代ですし、卒業の時期であるため、卒業式に赤ちゃんを抱えて卒業式に出る人のビデオがインスタグラムに出てきたのを見ました。大学の卒業式だったのですが、コメントは、素晴らしい!頑張ったね!、おめでとう!なんてポジティブなのばかり!ただでさえ大学を卒業するのは大変なのに、大学在学中に出産して新生児を育てながら勉強して卒業するということがどれだけ大変だっただろうとコメントをした人たちは分かっているからです。アメリカの素晴らしい文化の一面です。
卒業は悲しいことではない
日本では、卒業することや卒業式は悲しい事だと結び付けていますが、アメリカは違う。卒業生を泣かすために悲しい歌を流したりしない。その逆で、卒業はお祝いで嬉しい、ハッピーな事であるため、アメリカでは卒業生は、笑顔と誇りでいっぱいです。
また、アメリカでは有名な大学の卒業式には、有名な人が卒業のお祝いのメッセージを言うためにスピーチをしに来ますね。スティーブ・ジョブのスピーチが有名です。最近ではテイラー・スイフトのスピーチもありました。卒業式の終わりには、誇りに満ちた卒業生たちが、ガウンの四角い帽子を一気に上に投げますね。卒業生は、卒業式の最初から最後まで笑顔でいっぱい。
Share this content: