アメリカのピザ:シカゴスタイルとかカリフォルニアスタイルとか9種類もある、それぞれ何が違う?

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アメリカのピザ:シカゴスタイルとかカリフォルニアスタイルとか9種類もある、それぞれ何が違う?

 

ピザ生地、ソース、トッピングの3つで出来たピザ。シンプルな料理ですが、バラエティー豊富です。アメリカのピザは、ニューヨークスタイルなど地域によって独特のスタイルのピザがあります。今回は、そういったアメリカの様々なスタイルのピザを紹介します。

1.ナポリタンーオリジナル

Hidehiro Kigawa / Getty Images

ナポリタンピザは、イタリアから来た移民がアメリカに初めて持ってきたピザです。

ピザの生地は、薄くてパリッとしていて、薪を使った窯焼きオーブンで焼きました。トッピングは、トマトソース、モッツァレラチーズ、バジルを少しだけ。少しだけというのは、ソースやチーズを沢山乗せすぎるとピザ生地が柔らかくなってしまうからです。

2.カリフォルニアスタイル

Lara Hata / Getty Images

カリフォルニアスタイル・ピザは、ナポリタンピザやニューヨークスタイルピザに似ていますが、本来ピザ生地に使われない材料が使用されます。このスタイルのピザを始めた人は、1980頃、エド・ラドウという名前のシェフで、リコッタチーズ、マスタード、赤唐辛子などを使ったピザを作ったそうです。それを食べた有名なシェフ(ウルフギャング・パク)が食べて、とても気に入ったため、エドを雇ってレストランを開けた。エドはその後も、スモークサーモンなどを使った新しいピザを続々と作った。1985年には、アメリカのピザチェーン、カリフォルニアピザキッチン(California Pizza Kitchen)の最初のメニューを作成し、バーベキューチキンピザなどが全米に広がったということです。

3.シカゴデープデッシュピザ

Susan Marie Andersson / Getty Images

ディープデッシュピザと言えば、シカゴスタイルのピザです。1940年代に、シカゴにある一軒のピザやが、ディープデッシュピザを発明。生地がケーキの型のように側面に深さがあります。全体的のピザは厚さがありますが、ピザ生地自体の厚みは、薄いか普通くらいです。厚ぼったくはありません。ただ、トッピングがたっぷり入り、全体的に厚いため、焼くのに時間がかかります。

ディープデッシュピザのトッピングは、通常のピザが逆さまになったように組み立てます。つまり、チーズ、野菜、肉を生地の上に乗せ、トマトソースを上からかけます。こうすることで、オーブンで焼いている間、野菜と肉に中まで火が通るということです。

そして、70年代には、シカゴの2つのピザレストランがディープデッシュピザの新しいバラエティーとしてスタッフドピザというスタイルのピザを始めました。スタッフドピザはディープデッシュピザよりもさらに厚みがあり、中身ももっと沢山入っています。チーズと中身の野菜や肉が飛び出ないように、薄くのばした生地を蓋のようにしてかぶせ、生地にはパイのように穴を開けます(湯気が通り抜けるように)、そして更にその上にトマトソースが乗ります。

シカゴは風が強く吹く街なので、風に飛ばされないようにピザに重さをつかたのじゃないかという人もいるそうです。ナイフとフォークを使って食べるピザは、ディープデッシュピザとスタッフドピザの他にはありません。

4.シカゴピザ

LauriPatterson / Getty Images

シカゴのもう一つのピザは、Thin crustと呼ばれる薄いピザ。通常、四角い形にカットします。隣に並んだイリノイ州とアイオア州の5つの都市が開発したピザで、辛いソースや肉をたっぷり使用し、四角か細長く切ったそうです。

5.デトロイトスタイル

 bhofack2 / Getty Images

デトロイトスタイルのピザも四角い。シシリアンスタイルに似ているとも言われ、ディープデッシュピザで、トマトソースが一番上に乗る(チーズの上)。生地は、オイルがたっぷり敷いてある鉄板の上で焼かれるため、生地の周りがパリパリに焼ける。大きな鉄板で焼かれるのも特徴で、デトロイトで始まったアメリカのピザチェーン、Little Caesarsがデトロイトスタイルのディープデッシュピザを販売しています。

6.ニューイングランド・グリークスタイル

Gregg Tavares / CC BY 2.0 / Flickr

グリークスタイルピザと言えば、ニューイングランド州のギリシャからの移民が経営するHouses of Pizzaという名の店を指します。ピザの生地は、ニューヨークスタイルのようなパリッとした感じとシシリアン風の厚めの生地を掛け合わせたような感じで、油をたっぷり塗った鉄板で焼きます。そのため、生地の外側がきつね色にこんがりと焼けます。トッピングは典型的なギリシャ風で、フェタチーズ、アーティチョーク、オリーブ、オレガノがたっぷり入ったトマトソース。でも、本場のギリシャピザは、トマトソールとモッツァレラチーズが乗っただけらしい。

 

7.ニューヨークの薄い生地(Thin Crust)

Brian Norris / Getty Images

ニューヨークスタイルのピザは1900年代の初めに始まったそうです。ナポリタンピザを少し変えたピザで、生地は薄く、パリッとしている。でも、ピザの内側は柔らかいため半分に折って片手で持って食べられる。トッピングは、薄く塗ったトマトソースにたっぷりのモッツァレラチーズ、そして野菜や肉がお好みで乗ります。ニューヨークスタイルのピザはカットして一切れずつ売ります。アメリカのピザはほとんどがスライスで販売されます。

 

8.セントルイススタイル

Pixabay

セントルイススタイルのピザは、生地にイースト菌を使っていないため薄くてクラッカーのような生地です。チーズもモッツァレラチーズではなく、代わりにプロベルチーズと呼ばれるプロセスチーズを使用します。切り方は丸いピザを四角か長方形に切ります(パーティーカット)。トッピングは薄くスライスしてあります。(典型的なピザのトッピングの材料は、小さなサイコロのように切ってあります。)

 

9.トマトパイ

The Picture Pantry / Ivan Danik / Getty Images

トマトパイは、90年代の初めごろに、フィラデルフィアでイタリア系のアメリカ人に作られました。トッピングとチーズがソースの上に乗る典型的なニューヨークスタイルのピザと違って、トマトパイは、チーズとトッピングはソースの下に並べられます。つまり、ソースを一番上にかけるということです。千万人パイは、生地が厚めで四角く、トマトがゴロゴロしたソースでチーズはあまり使用されません。フィラデルフィアのトマトパイは、トマトソースがメインでチーズはほんの少ししか乗っていないということでも知られています。

 

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