テキサスの気候

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テキサスと聞けば、カウボーイ、馬、熱くて乾燥した気候をイメージするのが一般だと思います。
確かに夏は長く、とっても暑いのですが、暑いだけではありません。地域によっては冬は寒くて雪も降ります。

テキサス州は巨大な面積を持つので気候は場所によってさまざまです。大きく分けて、西側は乾燥地帯、東側は湿気地帯に分かれます。そして、更に州内が5種類のタイプの気候にに分けられます。まずは、その5種類の気候を紹介します。

1. Northern Plains
テキサスの北側です。比較的乾燥していて日照りになり易い地域です。雪が多く、年間積雪量は37センチから75センチくらい。
テキサスで最も積雪量が多い場所はTexas panhandle(テキサスパンハンドル)と呼ばれるニューメキシコ州と境の地域です。
冬の間、夜の気温は0度まで下がります。じめじめした時期は4月と5月。春の終わり頃には竜巻が多い。
Abilene, Amarillo, Lubbock, Midland, San Angelo, Wichita Fallsがこの地域に入ります。

2. Trans-Pecos
Big Bend Countryとも呼ばれ、テキサスの西側に位置します。砂漠と山ががあり自然が広がる地域です。
El Pasoはこの地域にあります。
春、秋、冬はテキサスの中でも最も空気が澄んで天気が良い場所です。そして、とても乾燥する地域でもあります。
年間降水量はわずが410ミリかそれ以下で、雨が降りやすい時期は夏です。
雪は、冬の間は山の頂上は大雪が降りやすいけれど、山の下の方はめったに降りません。
風邪は山の間を通り抜けるため強風になり、平地の上は最も風が強いため発電に利用されます。

3. Hill Country
Texas Hill Country 又は Central Texasとも呼ばれます。多くの川と丘があります。気候は半乾燥地帯で、夏は暑く、冬は寒い。年間降水量は120センチで、河川付近は洪水が多い。雨が多い月は4月と5月です。
Austinと San Antonioはこの地域に入ります。

4. Piney Woods
テキサスの東側に位置し、湿気地帯に入ります。
この地域の最も東側は降水量がテキサスの中で最も高く、年間150センチです。
東側は海岸に面しているので湿気た風が内陸に入ってくるわけです。この海岸地域はテキサス内で一番曇り空が一年中
多い。この地域は、4月と5月が一番じめじめする時期です。そして、この地域は嵐と竜巻が起こりやすい場所です。
Dallas, Fort Worth, Galveston, Houston, Port Arthurがこの地域に入ります。

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ダラスとヒューストンの両地域がこの湿気地帯に入るそうですが、この二つはかなり気候が違います。
海岸寄りであるヒューストンは湿度が高く、夏は蒸し暑くて蚊が多く、まるで日本の夏のようであるのに対して、約390キロ北側に位置するダラスは、気温が平均39℃で、からっとしています。ジリジリとした暑さで、まるでオーブンの中で焼かれてるように肌が痛くなります。

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5. South
テキサスの南側のこの地域は、乾燥地帯でもあり湿気地帯でもあります。降水量はテキサスの北部地域に似ていて、年間で
8センチ程です。
海岸地域は一年中暖かいけれど、強い前線により冬の間寒くなる時もあります。竜巻もこの地域にも来ますが、テキサスの他の地域
に比べて少ない方です。
Brownsville, Corpus Christi, Del Rio, Laredo, Victoriaがこの地域に入ります。

 

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ノースダラスの四季

**ダラス市とその周辺地域をノースダラスと呼びます。

ダラス地域の春は、3月後半からから4月後半くらいの一月ほどで、とても短い春です。
心地よいお日様の下でピクニックをしたり、カフェのテラスに座ってお茶をエンジョイできる時期が短いのが残念です。

春一番で咲く花が、桜のようなBradford Pair Tree(このページの一番上の写真)という花です。
この木を庭に植えてる家が多く、この時期になるとあちこちで開花していてとてもキレイです。

桜は、テキサスの気候に合わないようで、庭に桜を植えてる家は少ないですが、桜が全くないわけではありません。
Dallas Arboretum and Botanial Garden(ダラスの巨大な植物園)では、桜の木が数本見れます。ここに、桜を目当てで行くのなら、出かける前に桜が咲いてるか電話で問いあわせるのがいいですね。

上の青い花の写真は、ブルーボネットという名の花です。アメリカには各州を代表する花 (state flower) があります。テキサスの花はこのブルーボネットです。4月に入ると一般道路や高速道路の脇一面に咲きます。この花が咲くと、車を道の脇に止めて青い花畑の中に子供を座らせて写真を撮るのが人気です。プロカメラマンを雇って家族写真を取る姿もよく見られます。

ブルーボネットはテキサス州で守られており、この花をプチッと切ったり抜いたりするのは違法と現地の人は言います。 実際にはそういった法律はないので違法にはなりませんが、住民はブルーボネットを摘んだりしません。プチプチと摘んで花束なんて作ってしまわないように!見て楽しむだけにしましょう。

 

嵐、サンダーストーム

ダラスは竜巻が通る地域の下の方に位置するため、夏の前(4月~5月)は 竜巻予報(Tornado warning)が頻繁にあります。そして5月は雷雨や、雷を伴う嵐(サンダーストーム)も多い月です。

  • 竜巻警報が出たらどうするか?:テレビをつけて竜巻の位置と動きを確認する。自分が住んでる場所の方向に竜巻が向かってる場合は、家の中の安全な場所に避難するしかありません。竜巻が多いカンザス州、アイオア州などには竜巻から非難できるように地下の部屋があるのが特徴ですが、テキサスの家には、地下室がありません。理由は、土が粘土のため、掘れないからです。ですから、一番安全なのは窓ガラスがなくて狭い部屋です。それにあたるのはトイレとクローゼットです。竜巻が近くまで来てる分かったらお風呂のバスタブに入り、頭の上からマットレスをかぶる。ベッドのマットレスの下敷きになるというわけです。こうすれば竜巻に家を持って行かれても自分は助かる?かもしれないわけです。

5月は雨も多い月です。多いと言っても日本の梅雨のように頻繁に降るわけではありませんが、普段からダラスは雨が少ない地域ですので5月に数回降るだけの雨が多く感じてしまいます。でも、降るとなると、降りすぎる傾向があるので困ります。土砂降りだったり、丸一日降ったりするので、洪水になる地域もあります。

氷が降ることも珍しくありません。氷の大きさは仁丹くらいの小さいのからゴルフボールくらい大きいのまであります。大きい氷が降ってる時は頭に当たったら危険ですので外に出ないように。大きな氷が降ると車の表面がボコボコになってしまいます。こうなった場合は自動車保険で修理してもらえます。

 

5月の初めくらいから、気温が上がります。5月の平均最高気温は28.8度です。7月8月には38℃から40℃くらいの日が多く、たまらない暑さです。

この暑さは日本とは違います。ダラス地域は、湿度は多少あるもののそれほど感じません。カラッとしていて、日差しが強く、乾燥していて、ジリジリした暑さです。

テキサスの夏はいつごろに終るの?という質問がよくありますが、暑い夏が終る時期も毎年違います。10月末まで暑い年もあれば、10月の半ば頃には 完全に涼しくなって秋らしくなった年もありました。 11月末の感謝祭の日になっても寒くならず、春のような暖かい日が続いた年もありました。

日焼けと防止

車を運転していると左腕と顔の左側がちくちくと日に焼けるのが分かります。左腕はあっという間に黒くなってしまいます。顔も左側にシミがある女性が多いです。

  • サンシェード:運転中の日焼け防止のために、長袖を着たり、運転席側の窓ガラスにサンーシェードやUVカットフィルムなどを利用するといいですね。チャイルドシートを車の後ろに乗せてる場合は、お子さん用にサンシェードをつけてあげてください。
  • 日焼け止めクリーム(Sun block) と長袖:外出する際には、日焼け止めを塗るだけでなくて、長袖を着たほう効果的です。テキサスの強い日差しに日焼け止めクリームが負けてしまうのか、どんなに沢山塗ってもこんがり肌が焼けてしまいます。
  • サングラス:サングラスも必需品です。日が強くて眩しいのでサングラスはかけずにはいられません。そして、紫外線から目を守るためにもサングラスはかけるべき。眼科医はサングラスを一年中かけるように勧めてます。
  • 帽子:帽子もかぶるとかなり違います。帽子をかぶることによって頭のてっぺんが暑くならないのはもちろんですが、ビーチなどでよく見かけるツバの広い女性の帽子は顔が日陰になるので光が眩しく感じないし、顔が涼しくなります。一度帽子をかぶると帽子なしでは出かけられなくなるくらいに帽子の効果は大きいです。お薦めです。現地の人は、外出する時は必ずサングラスをかけるけど、帽子をかぶったり、日傘をさしたりしません。 まるで肌が焼けてシミになるとは全く気にしないかのように、タンクトップと短パンといった格好で肌を露出してます。一般に、帽子をかぶってるのは男性だけ(野球帽)ですが、周りの目を気にせずつばの大きい帽子をかぶってください。実際にアメリカの人は他人の格好を気にしませんから。
  • 日傘:日傘は帽子以上に見かけないですが、日傘をさしても誰も何とも言わないし思いません。堂々と日傘をさして日焼け予防してください!ちなみに日傘は日本から持って来ましょう。アメリカに日傘は一般ではありませんので、簡単に手に入りません。

秋はとっても短いです。夏が終るのが10月の半ばくらいから10月末で、朝晩は涼しくなりますが、日中はまだまだ夏のように暑いです。

11月に入っても、まだ暖かかくて、なかなか秋にならないなんて年がよくあります。 でも、急激に気温が下がって秋を飛ばして冬になってしまったりします。

秋が短いので、半袖からいきなり長袖にジャケットなんて服装に変わってしまいます。薄着で外にでれる日が少ないです。
そして、景色ですが、一般的に気温が一気に下がらないので木の葉もきれいな紅葉になりません。紅葉が楽しめる場所というのはノースダラスにはありません。

テキサスに冬があるとは思わなかったとよく耳にしますが、ノースダラスの冬は日本の関東地方並みに寒くなります。雪も、一冬に2,3回降ります。意外にもマイナス2℃くらいまで下がったりします。

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雪が降ると学校は休校になる。

テキサス人は雪慣れしていないので雪が降りそうだという予報がでると、パニックになります。 雪が降ることがあまりないので、雪が降った時に対処できるように道路が設備されてるわけでもないし、車のタイヤも同じです。よって道路が凍ると車の運転が危ないのでスクールバスの運営が中止になるし、子供を車で送迎する親も運転中事故に会わないようにと学校が休校します。

自分の学校が休校がどうかはテレビのニュースで朝一で確認する。
小、中、高だけでなく大学も休校になりますがどの学校も必ず休校になるとは限らないのでテレビで早朝のローカルニュースを見てどの学校が閉るかどうか確認しましょう。テレビで雪の為休校する学校の名前が続々と発表されます。

会社はどうか?
仕事してる人はどうか?会社によります。会社は閉らなくても、遠いと所から車で通う人は会社までの道のりが凍結してて危ないからと自分の意思で仕事を休む人もいます。これは普通のことであって、悪天候の中無理して会社に行かなきゃいけないプレッシャーをかけられることはありません。会社側も、これくらいの雪で何を言ってるんだ、休むなんてとんでもない出勤しろなんてことは決して言いません。そんなことを言ったらその従業員が出勤中に車が滑って事故に遭ったりしたら会社が責任を負わされ兼ねないからです。何せ訴訟の多い国ですから、訴えられてしまいます。

 

変わりやすい気候
温度の変動が激しいのもノースダラスの特徴です。冬が終り、やっと春らしくなったと思ったら気温がガクッと0度くらいまで下がったり、逆にとうとう冬に突入したなと思ったら、気温が上がり春のような天気が1週間くらい続いたりします。

天気予報
天気予報はハズレてばかりです。雨の予報が出ても、晴れで雨が降る気配すらなかったりと大きくハズレてばかりです。こんなにハズレてばかりの予報を出しても給料をもらって働けるんだから、いい仕事だよなと笑われてます。

 

天気予報はいろいろありますが、下記のサイトで調べられます。
weather.com

 

Source:
Image http://www.netstate.com/states/geography/mapcom/tx_mapscom.htm