アメリカでは、「食べ物を残さず食べる」という教えはない

「食べ物を残す = 食べ物を粗末にしている」は日本の考え

日本では、つまり食べ物を残すということは、食べ物を無駄にしているという考えがあるかと思います。ですから、お腹が一杯でも全部食べようとする人が多いかと思います。また、作ってくれた人に失礼だという考えもあります。これは日本の考え方。

こういった考えはアメリカ人にはありません。お腹がいっぱいになったら食べるのを止めるのが当たり前。なぜ、お腹がいっぱいなのに無理して食べなきゃならない?と思うのです。
アメリカ人は、たとえ、お皿の半分も残っていても、お腹がいっぱいならそこで食べるのを止める。また、体重コントロールのためにも全部食べない方が良いという考えもあります。

私は、子供の頃、母に”あともう少しだから、がんばって最後まで食べなさい”とよく言われていましたが、アメリカでは子供にこんな風に言いません。野菜が嫌いだからとお皿に乗っているブロッコリーを食べなかったら、その場合は違います。そのブロッコリーを食べるまでテーブルに座らせる親もいます。ここでお話しているのは、好き嫌いして食べないのではなくて、量のことです。

アメリカでは、全部食べなくても、子供に「You did good!」 なんて風に言って褒めます。これは、お皿に残っている量を見るのではなくて、食べた量を見て言うのです。つまり、あんなに沢山あった食べ物をこんなに食べて凄いね、偉いねといった感じに褒めているのです。

 

不味かったら食べない

お腹が一杯だからだけでなく、不味いと思ったら無理して食べません。
それが、レストランでの食事でなくて、友達や家族が作った食事でもです。
お口に合わない場合は、もうお腹いっぱいと言って残す人もいれば、曖昧な言い方をして食べない人もいます。こうしても失礼にはなりません。作ってくれた人はもちろんがっかりするでしょうがね。

”いらない”と言って手もつけてくれなかった人がいました。
昔、アメリカ人の夫婦2人を呼んで食事をご馳走した時、セロリが嫌いな人のミネストローネは小さいお鍋で別にセロリなしで作りました。セロリ入れなかったからねと言ってるのに、いらないと一言。その人の奥さんは特に旦那さんのそんな態度に慌てることなく、何を言うわけでもなく自分のスープを食べてました。あれから何十年もアメリカに住んだのでアメリカの文化をもっと理解できるようになったので言えることですが、この出来事を振り返って考えると、あれは普通ではないなと思います。人によっては、作ってくれた人に感謝して、少しでも食べるかと思います。それで、お腹が一杯だからと言って残してもOK. お腹が一杯だったら食べるのを止めるのは当たり前、だからです。

パーテーで、ゴミ箱の中は食べかけのピザでいっぱい

ホームパーティーで、キッチンに用意されてるゴミ袋の中を覗いてみると、半分食べかけのピザや、ピザの耳の部分が捨ててあったりします。ピザ以外の食べ物の食べ残しもゴミ箱の中にたくさん捨てられてます。

子供の誕生日パーティーにつきもののピザも、同じです。全部食べる子供は一人もいないくらい、全部のお皿の上に食べかけのピザがお皿の上に残っています。半分残っていても、「もういらない」と言ってテーブルを立って遊びに行ってしまいます。ケーキも同じです。一口食べただけで、「もういらない」なんて子供にとって普通のことです。

まとめ:

アメリカ生活が短い日本人は、アメリカ人が食べ物を大切にしないと見えた時や、自分が造った料理を全部食べないで食べ残しをゴミ箱にポンッと捨てるのを見て、腹立たしく思うようです。

でも、文化が違い、考え方の違うのわけですから、仕方が無いのです。
怒る必要なしです。

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