バイリンガルに育てる

どうやったら子供をバイリンガルに育てられるのでしょうか

1. 子供に英語を学んで欲しい。

アメリカに滞在中の数年間で、自分の子供が英語を覚えられるか心配する、お父さんお母さんへ

言語学者のPatricia Kuhlさんによると、子供は、特に赤ちゃんから7歳までは言語にとても優れているそうです。7歳を過ぎるとその言語の吸収力が低下し始め、思春期を過ぎるまで低下が続く。

どんな言語でもその言語を常に耳にしていればその言語に使われる音すべてをマスターします。音を聞き取れるようになり、単語を覚え、単語をくっつけて文章を作れるようになる。つまり、会話が出来るようになります。

家庭では日本語しか話さない、現地の学校に通うだけで子供は英語を理解できるようになるのだろうか、と不安になるご両親は少なくありません。でも、家庭で話す言葉が日本語だけでも、子供は学校の英語環境にいるだけで十分に英語を学んでいるようです。

テキサス州で義務付けられている就学年齢は6歳で小学1年生ですが、多くの家庭が5歳の子供をキンダーガーテンに通わせます。
ですから、5歳以上のお子さんを持つなら、キンダーガーテンまたはそれ以上の学年として毎日学校に通えます。

では、5歳以下の子供はどうでしょうか。
0歳からデイケアなど保育施設に通わせることができます。3歳以上はプリスクールに、そして5時はキンダーガーテンに通わせることができます。

英語が喋れるようになって欲しいという願いから、0歳から3歳の子供を毎日数時間デイケアに通わせる日本人両親は珍しくありません。

しかし、日本語でもまだ上手にお喋りが出来ない年齢なのに、毎日デイケアに通わせたら問題ではないかと不安を感じる方もいます。
英語を先に覚えてしまう、英語が強くなってしまう、日本語より英語の単語が先に出てくるなんて心配があるようです。
 
英語に傾いてしまわないように、家庭では日本をにたくさん触れるように工夫することが大事です。
でも、お子さんの問題は英語なら、学校以外でも英語の環境に数時間でも多くいれるように、習い事をさせたり、アメリカ人のお友達とあそばせたりするといいかと思います。
 

2. 子供に日本語を学んで欲しいと望む。 

自分の子供の日本語能力を心配する、お父さんお母さんへ

国際結婚をして海外でで生活する日本人の多くが、自分の子供の日本語能力をつけるには、バイリンガルにするためには、どう育てるべきかと悩みます。

やはり、何よりも効果的なのは日本語に触れる時間を沢山子供に与える事。
夏休みに1か月や2ヶ月と長期間、子供と日本に帰省する日本人家族がたくさんいます。
やはり長期日本にいれば、子供の日本語力が強化されると皆言います。
でも、夏休みの間、長期日本で過ごしても、夏休みが終わってアメリカに戻った後は少しずつ日本語が話せなくなるなんてお子さんも少なくないようです。

日本語を学ぶには本当に長期日本で過ごさなければならないの?

そんなはずはありません。毎年日本に長期間連れて行かなくても、普段の生活で充分日本語を学べるはずです。
そして、日本で滞在中に覚えた日本語もアメリカに戻った後の普段の生活の中で日本語を維持する努力があれば日本語を忘れることはないはず。

日本語を維持するには、また日本語を強化するには、日本語を話す親が常に子供とは日本語で話すこと、です。これは絶対です。
親が英語を混ぜた日本語で子供に話しかけていたら、子供も同じように話します。普段、子供との会話はほぼ英語なのに、日本人の友達といる時だけ、また日本語の学校の中では、日本語で話しなさいと子供に言っては、子供にとって難しいだろうと思います。
できれば、赤ちゃんの時から日本語で話しかけることです。そうすれば、ママとは日本語で話すという関係が出来るからです。
パパとは英語で話しても、ママとは日本語で話すようになります。それには、ママは常に子供とは日本語で話さなければなりません。
自分が日本にいたらどうするかと考えれば難しいことではありません。日本にいたら英語を混ぜて話さない、日本語だけで話すのだから、ダイバーチェンジしようか?とは言わずにオムツ取り替えようか?と言う筈です。

また、日本語学校や日本語補習校に入れば、子供が日本語を喋るようになるだろうと考えるのはどうでしょうか。

どこかで、日本語補習校は日本語を教える語学学校ではないと読んだことがあります。つまり、本来、日本語補習校は、日本語が出来る生徒が日本語を使って勉強する学校なのです。
ダラス日本語補習校の説明会では、このようにストレートには言っていませんでしたが、家庭での日本語教育の大事さを強調していました。
アメリカ全国に、日本語補習校がたくさんあります。 入学資格としてどの程度の日本語力を要求されるのかは学校によります。 日本語が喋れない子供は入学を認めない学校もあります。 例えば、ダラス日本語補習校では、入学前に日本語力を測るテストと面接があります。 このテストの結果、入学できない生徒もいます。 そして、入学できても、日本語をあまり得意としない生徒は、授業があまり理解できなかったりして苦労するようです。

バイリンガルで子供を育てるにあたっての、いろいろな問題や悩みなどに関する記事(下)を参考にしてみてください。

 
 

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