Tuesday, April 23, 2024
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米、拾ったハンドバッグを届けた青年。何故これがSSNで大反響を呼ぶほどの事だったのか?

先日、カリフォルニアで、17歳の青年がスーパーのショッピングカートの中に誰かが置き忘れたハンドバッグに気が付いて、それを持ち主の家に届け、持ち主がお礼の報酬として3000ドルを払ったというニュースをヤフージャパンで読みました。

日本では、落とした物が持ち主の元に戻って来るというのはよくある話です。つい昨日、日本のある駅の切符売り場で、地面に落としてしまった小銭を拾っていると、私の10歳の娘が金の細い指輪を見つけました。いつ誰が落としたのか、とっても細い指輪だったのできっとこの時まで誰も気が付かなかっただろうと思いました。娘が「あ、指輪だよ。」と私に見せると、私が何か言う間もなく、一緒にいた親戚の親子がとっさに「そこに置きな。きっと探しに来るよ!」と言ったのです。もちろん、私も娘に同じことを言ったのですが、その時、ああやはり日本は違うな、落とし物を見つけたら、誰もがそこに置いておくか、その場の係員に渡すというのが当たり前の国。日本は、落とし物を取る人はいないということで知られている国です。日本を訪れた外国人が日本に来て驚いたことや感激したこととして、タクシーにお財布を忘れたがタクシーの運転手が届けに戻って来たとか、東京のショッピング街で、誰かが落としただろうお店で買ったばかりの物(お店の紙袋に入ったまま)が道の横に置かれているのを見たという話しはよくあります。私の従妹も、昨日、東京ディズニ―ランドでカメラのキャップを落としたら誰かが届けてくれたので自分の手元に戻って来たと私に話してくれました。

アメリカで、同じことは期待できません。もちろん、拾ったものを届けてくれる正直な人もいます。私自身、アメリカでお財布が入ったバッグを忘れてしまった事が2度あります(その時の話)。その2度共、正直な人が届けてくれました。この話を誰に話しても、「ラッキーだったね~」と言います。それは、何か落としてしまったら、見つからない確率の方が高いからです。反対の事もありました。テーブルの上に置き去りにした物を取りに行った私の10歳の子供に、「これは私の物よ」と真顔で嘘ついた大人もいました。唖然としていると、その大人のつれが私に小さな声で「違うわよ。彼女の物じゃないから、持って行きなさい。」と言ったという出来事もありました。そんな風に子供に嘘をいう大人がいるなんてと驚きました。

カリフォルニアでハンドバッグを拾った青年の話に戻ります。アメリカで、拾ってくれた人に報酬を払う、ましてやそんな大金を払うなんてあまり聞かない話、それに、そんな大金を払った人って一体どんな人だったのか知りたかったので、アメリカのニュースメディアでこの話を探してみました。

goalcast.comが報道したこの話を読んで、なるほどと思いました。私が知りたかったことが分かりました。

青年は、ハンドバッグの中に入っていた免許書の住所にバッグを届けに行ったのですが、その持ち主は別の家に引っ越してしまっていた。免許書の住所を更新していなかったということです。でも、ルームメートだった人が家にいて、青年からハンドバッグを受け取ったのでした。バッグの持ち主は、バッグの中の何一つも盗られていないことに感動して、この青年にお礼をしたいと思って、ドアの防犯カメラに映った青年の姿をSSNに乗せてこの青年を知っている人はいないかと探したのでした。それで名前がわかり、この正直な青年にお礼の為に1000ドルの報酬をあげたいとしてGoFundMeをセットアップしたのでした。この話が大反響を呼び、3倍のお金が集まり、青年が3000ドルを受け取ったという話です。

この話がなぜそんなに大反響を得たのか? それは、この青年が正直な事をするようなイメージと反対だということも大いにあると私は思います。まず、このニュースメディアが、「訪れてきた全身真っ黒の服装のティーン、その青年が手にしていたハンドバッグに驚いた女性」というヘッドラインでこの話を報道している。記事の中にも、防犯カメラに写っていたのは、”全身黒い服装をした青年”と表現したのに気が付きました。なるほど、普通、アメリカでは、全身真っ黒の服装に金の太い鎖のネックレスというのは、ギャングのメンバーといった不良のイメージを持たれています。更に、この青年がヒスパニック系なので、さらにギャングのイメージにぴったりとはまります。まさにステレオタイプ的なイメージです。これが、金髪の白人で白いテーシャツにジーパン姿の青年だったらどうだっただろうか?ハンドバッグの持ち主も大きな報酬をあげただろうか、これほど話題にならなかったんじゃないか?疑問に思う事です。

青年に話を聞くと、青年は、「小さい頃からお母さんに、常に正しい事をしなさい、それが誰かが見ていない時でも同じと教えられてきた。それに、自分が何か紛失したら、拾った人に届けて欲しいと思うし。」と答えたそうです。暗いニュースが多い現在ですので、素晴らしい、とても心温まるニュースだなと思いました。

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