アメリカの病院にかかる前に知っておくべきこと

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何処に住んでいても、健康維持の為に、定期健診は重要です。

しかし、アメリカの病院のシステムがよくわからないため、アメリカの病院に行くのが怖い、不安。だから、アメリカに来てから定期検査をしばらく受けていない、又は、病院系は全て日本に一時帰国した時に受ける人がいます。その気持ちも分かりますが、何も怖いことはありません。アメリカでの病院での基本的な事を把握していれば、アメリカで病院に行く時の緊張や不安が減るかと思います。

自分は健康だから、病院になんてかかったことがないなんて人でも、アメリカで生活している間に、急に具合が悪くなったり、病院に行く必要が出るかもしれません。いざという時にすぐにかかりつけの病院に行けるように、毎年受けるべきの身体検査、歯科、眼科、婦人科で定期健診を受けることをお薦めします。

アメリカの病院に行くにあたって、知っておくべき事8つをお話します。

1. アメリカの病院は予約制

救急病院でない限り、普通は予約制を取っています。 日本の病院のように、好きな時間に行って、番号券をもらって待合室で並ぶというシステムではありません。予約なしで病院に直接行った場合、たまたま予約に空きがあれば診てもらえるかもしれませんが、それも病院によります。

そして、予約をキャンセルしなければならない場合は、キャンセル料を取られるかもしれませんので、気をつけましょう。病院やクリニックでの予約をキャンセルする場合の注意に関する記事は別に書きました。こちらを読んでください。

2. アメリカの医療保険はどこの病院、クリニックでも使えるわけではない

アメリカの医療保険は、日本の国民健康保険のように、どの病院でも使えるわけではありません。予約を取る前に、自分が持っている保険が、どの病院で使えるのか自分で調べるか、病院に調べてもらうこともできます。

注意:「病院の予約」はreservationではなく、appointmentと言います。
ですから、I need to make an appointment with Dr. Smith. なんて風な言い方をします。

保険のネットワークって何?

貴方の保険がどの病院で使えるかどうかを意味するために、
病院はその保険のネットワークに入っている、入っていない、という言い方をします。どういう意味かと言うと、その医療機関が提携していない種類の保険ということです。

英語ですと、in networkと言います。 病院に貴方が持っている保険が使えるかどうか確認したい時は、「I have Cigna. Can you check my insurance to see if you guys are in network?」私はシグナ保険を持っています。 そちらは私の保険のネットワークに入っているかどうか調べてもらえますか?」なんて風に使えます。

ネットワークに入っていない場合は、out of networkという言い方をします。つまり、そこでは貴方の保険が使えないという意味の場合もあるし、使えるけれど保険が適用される金額が少なくなり、自分で負担する金額が増えるという場合もあります。これは、保険の種類によります。

3. 保険には種類が沢山ある、保険内容はそれぞれ違う

Cigna保険と言っても種類が沢山あり、一般的にグループ番号で分けられています。 保険の内容はその種類によって違います。 ですから、友達が持っているCigna保険と貴方のCigna保険の内容は違うかもしれません。 例えば、友達のコーペイが$10でも、貴方のコーペイは$20だとか。

病院に保険内容を調べてもらう

親切な病院だと、病院側が貴方の保険内容(コーペイが幾らだとか、今、保険が使えるのかどうかなど)を調べてくれますが、病院によっては、そういったことは自分で調べるようにと言われてしまいます。もし、自分で調べるように言われたら、他の病院を当たることを勧めます。やはり、フロントの人が親切でないと色々と面倒なことになります。

保険が全額払ってくれるというわけではない

保険があるからって、必ずしも医療費の全額を保険がカバーするというわけではありません。こういった検査には幾ら患者さんが払うという風に初めから設定されています。例えば、レントゲンやスキャンは、通常は200ドルだけど保険を持っていると、保険が設定したコーペイの30ドルを払えばいいという風に。

受けた検査に保険が幾ら分適用されるか?その金額は保証されていない

病院で診察を受けた数週間後に、病院から支払いの請求がくることも、たまにあります。
それは、保険が幾ら適用できるかは、保険会社に請求が行くまで保証されていないからです。これはアメリカの保険では一般的なことです。

保険内容を把握するのは、患者さんの役目であり、病院の役目ではない

自分の保険に関しては、自分で把握しているのが当たり前であり、病院の役目ではありません。ですから、保険に関してちゃんとした説明がなかったと腹をたてるのはよくありません。

4. 大人の予約には、小さな子供は連れて行かない

一般的に、病院の予約には、赤ちゃんや小さな子供と一緒では、検査がスムーズに進まないことがあるため、病院によっては、小さな子供と一緒に検査室に入れないという規則があります。そのため、自分ひとりで行くか、待合室で子供を見てもらうために、もう一人大人を連れて行くといいです。

5. 病院で英語での会話が心配なら、通訳してくれる人を連れて行く、ただ電話で通訳する人を雇うのはダメ

普段の会話は英語でも大丈夫でも、病院での英語は特別です。普段使わない専門用語などが多くて、分からなくなってしまうかもしれません。不安に思うなら、英語に堪能な人に一緒に行ってもらいましょう。ただ、電話で通訳をしてくれるという人を雇って、検査中に電話で繋いで医師と自分との会話の間に入ってもらい通訳してもらうというのは、お薦めしません。その理由の一つは、これをやるとなる、診察時間の時間がものすごく長くなってしまうからです。診察は予約制で受け付けるだけあって、次の患者さんの予約に影響し、この患者さんの待ち時間が長くなってしまいます。

とりあえず一人で行って、やっぱり分からなかったら、後で英語が堪能な友達に病院に電話してもらい、友達の誰々さんの予約でドクターの言ってたことがよくわからなかったので、教えて欲しいなんてことは法的に無理です。患者さんの医療情報は病院は守らなければならないため、本人以外の人にその情報を教えるとなると、本人からの許可と署名が必要になります。

6.分かったフリをしない

自分一人で行くのなら、病院での会話中に、わかならいことがあれば、わからないと言いましょう。わかったふりをする必要はないのです。アメリカは、色々な国の人が住む国であって、英語に堪能じゃない人はたくさんいます。 ですから、病院は、英語を母国語としない人、英語が上手じゃない患者さんには慣れています。

専門用語を使わないで分かり易い言い方で説明するのもドクターの仕事であり、フロントデスクで働いている人達のカスタマーサービスの一つでもあります。

聞き取れなかったときは、”I didn’t quite understand what you were saying.” 「貴方が言ってることがいまいち分かりません。」なんて風に言ってみたり、
“I’m sorry I don’t understand.”なんて風に言えば、もっと分かりやすい言い方で言い直してくれるはず。

7. ドクターに聞かれるだろう事を考えて答えを準備して行く

病院で必ず質問される事は、現在服用している薬、家族にガンや高血圧など病気を持っている人はいるか、一番最近の検診はいつだったかなど。

女性の場合は、最後に来た生理はいつだ、子宮検査を受けたのはいつだ、なんてことも聞かれます。

具合が悪くて病院に行く場合は、どんな症状か、いつ始まったかなど症状の経過を細かく伝えられるように紙にメモして行くと良いです。

8. 薬を処方される場合、どの薬局を利用したいか考えておく

薬の処方箋は、プリントして渡してくれる場合もありますが、医師が薬局に電話や電子上で送ってくれる場合もあります。その場合は、どの薬局を使っているのとドクターか看護婦に聞かれます。

薬局の名前と電話番号を調べて行きましょう。

9. 身体検査を受ける日は、何も食べずに行く

アメリカの保険では、1年に1度の身体検査は、体の健康を確認するための検診でWellness checkという言い方もします。この検診では、採決をするため、何も食べずに空腹で行かなければなりません。もし何か食べてから予約に行った場合は、コレステロールの数値が正確でないため、血液検査だけを受けに別の日に来るようにと言われる可能性もあります。空腹で一日過ごすのは難しい為、朝一番の予約など朝早い時間の予約がお薦めです。

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