アメリカは「車優先」ではない。歩行者にとても親切。車を運転する人のエチケットとルールについて。

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日本に行くたびに、アメリカとの文化の違いを感じることがあります。その一つが、日本は、車に乗っている人が歩行者に親切でないことです。また、子供のための日本語補習校の駐車場でも、日本人ドライバーのそういったマナーのなさを目撃します。

アメリカでは、車の運転手は、歩行者にとても親切

  1. 道を横切ろうとしている歩行者が見えると、車は停止する。
  2. 普通の道を自転車で走っている人がいれば、車は事故にならないように車線をかえたり、十分な間隔をあけて自転車の人をぬかして行きます。
  3. ショッピングセンターやスーパーなど公共の駐車場の中では、歩行者が横切ろうとしていたら、車は停止し、歩行者を通してあげます。

例えば、住宅街と住宅街の間を通る最高速度35マイル(56キロ)くらいの道で起きたことです。
徒歩の私と自転車に乗っている私の子供が同時に道を渡ろうとしました。
右からも左からも一台も車が来なかったので、道を渡り始めたのですが、気がついたら一緒に進んだはずの私の子供が遅れてしまいまだ道を出ていない。すると一台の白い車が向ってくるのが見えました。私はほぼ道の反対側に着いていました。私だけだったら子供がいる所に引き返したのですが、私の犬が道の反対側に到着していたので、犬と一緒に引き返す時間がありませんでした。仕方なく、私は犬のいる道の反対側へ行き、子供には、動かずにそこで待つように言いました。
すると、その車がスピードを落とし始めたのに気が付きました。そして、20メートルくらい先の所で止まり、左に曲がるとウィンカーを出したのです。あ、行けるかなと一瞬思ったのですが、その白い車の後ろからもう一台来たのです。それで、私は子供に、もう一台来たから、動かず待つように道の反対側から叫びました。
すると、驚いたことに、白い車は後ろから来る車を止めるためにハザードを出したのです。左に曲がるウィンカーからハザードに切り替え、私の子供が道を渡って母親の元に行ける十分な時間をくれたのです。私は白い車に何度も手を振って有難うと感謝しました。

アメリカの運転のエチケットに慣れよう

アメリカ生活に新しいと、こういった路上でのエチケットがあることを知らずに、日本にいる感覚で「車が優先だ、歩行者は止まって待つべきだ」といった運転の仕方をしてしまいがちです。

その例として、日本語補習校の駐車場内で、日本から来たばかりの人だろうなと思う運転手にぶつけられそうな危ない目に遭ったことがあります。子供と一緒に駐車場内の道を横切っている最中に(道の真ん中まで来ていた)、私の右側から車が来るのに気が付きました。当然、その車は止まるかと思ったら、止まらず、私たちの方を見て、すみませんと言うかのように一瞬、手を軽く上げそのまま私たちの目の前を横切って行きました。このようなことを数回、同じ駐車場で経験したことがあります。

アメリカには、歩行者優先、車優先といった言葉があるわけではない上、どちらが優先されるべきというわけではありません。また、住宅街や駐車場では、運転手は歩行者が見えたら止まらなければいけないといったルールがあるわけでもありません。
でも、こういったことは、アメリカでは当たり前のエチケットであり、歩行者に対する思いやりであり、そして、交通事故防止にもなります。

スクールゾーン

アメリカにスクールゾーンがあるのは、明らかに子供を車の事故から守るためです。学校の駐車場内でも、スク―ズゾーンと同じようなルールが適用されて当然です。学校内の駐車場で、子供はもちろん、大人でも歩行者が目の前を横切ろうとすれば運転手は一時停止し、歩行者を優先して通してあげます。

スクールゾーンとは学校の前と横の道、つまり学校を囲む道であり、学校がある平日の登校時間と下校時間の2回、車のスピードが時速24キロから28キロに制限されます。スクールゾーンの制限速度と時間帯は学区によって違いますが、下の様に車のサインがスクールゾーンに立っていて、ドライバーに、ここはスクールゾーンだと知らせる為に黄色いライトがピカピカと光ります。

スクールゾーンでのスピード違反

スクールゾーンを車で通る時に気をつけなければならないのは、スピードと歩行者だけでなく携帯電話をいじらないことスクールゾーンでのスピード違反の罰金は200ドルから300ドルくらい。場所によります。また、制限速度は守っていてもスマホをさわっているところを見つかったら罰金です。

クロッシング・ガード Crossing Guards

スクールゾーンの中には、学校の目の前に横断歩道があります。そこには、子供達が安全に道を渡れるように手伝うクロッシングガードと呼ばれる大人が数人います。子供たちが道を渡る時だけ手伝うだけで、道沿いを歩いている生徒たちは自分で歩きます。クロッシングガードは赤いストップサインをドライバーが見えるように手に持って、車の交通を止めます。子供たちが横断歩道の端から端まで渡り切るまでストップサインを掲げます。

スクールゾーンの時間に学校の前を渡るのは安全です。

登下校の時間の学校の駐車場はお迎えの車でいっぱいです。車の量が多いため、子供をピックアップするのも駐車場を出るのも時間がかかります。そのため、私は学校の近くで子供を降ろして、徒歩で道を渡って学校に行ってもらっています。スクールゾーンであるし、クロッシングガードがいるので安心です。

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