強制隔離で6日間のホテル滞在、体験日記

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アメリカから日本に到着したのが3日前。日本政府に手配された宿泊施設での私の隔離生活は、一言で言うと「それほど悪くはない」。

どのように一日を過ごしているか?

部屋からは出れないし、一人だし、体も動かせないし、毎日が長くて退屈だろうと思うでしょうが、私の場合、今のところ退屈していません。ほぼ一日中、パソコンの前に座っています。音楽を流しながらアメリカでは忙しくてなかなか出来なかった仕事やウェブサイトの更新、気になっていた事件をユーチューブで見る、音楽を何時間も聞く、ヨガをやるなど、普段出来なかったことを時間の制限なく出来るのでこの一人の時間をエンジョイしています。知り合いの大学生の子供が、普段忙しい生活をしているので日本に遊びに行ってホテルで隔離したけど、ゆっくり出来る時間が過ごせて良かったと言っていたそうですが、私もそんな感じです。なによりもインターネットに感謝!インターナットの接続がなかったら、この隔離はかなり辛かっただろうと思います。テレビですか?タブレットのようなテレビが部屋に用意されていますが(上の写真)、設定の仕方が分からないので見ていません。それにしても、このテレビ、誰かに持って行かれないのか心配です。アメリカだったら、まずこんなデバイスを置きませんね。1日で誰かに持って行かれてしまうことでしょう。話を戻しますが、体を動かした方が良いだろうと思うので、写真の通り机とベッドの間の狭いスペースでヨガをやっています。バスタオルをヨガマットの代わりに敷いて。顔を下に下ろしたり床の上に寝っ転がったりする時は、カーペットのシミや汚れを見てしまわないように目をつぶったり意識を他に持って行くようにしています。笑

ベランダ

窓は開けてもいいがベランダには出ないようにと到着した時に言われました。ユーチューブでホテルで隔離期間を過ごしている人が、その人の部屋は窓が曇っていて開かないので朝何だか夜何だかも分からないと言っていましたが、私のこの部屋はマンションのようなベランダが付いているので窓をガラッと開けられる。初日の夜中にここにチェックインして、長旅で気分が滅入っていましたが、翌朝ベランダの窓を開けると富士山が大きくとてもキレイに見えました。日本人は富士山を見ると手を合わせると外国人が富士山が日本人にとってどんなに偉大かと説明しているのを読んだことがあります。私の場合は、何年も富士山を見ていなかったということもありとても貴重で珍しい物を見たような気がしましたし、とても癒されました。

食事

食事は冷めたお弁当が3食、毎日同じ時間に配給されます。食事の時間になるとアナウンスが流れ、食事が配給されると知らされます。日本ではごく普通のお弁当なんでしょうが、海外生活が長い私にとっては珍しい食べ物であります。お弁当の中身を一つ一つじーっと見つめて、日本の良さを感じます。どんなおかずを入れるか栄養の面や色合いなども配慮され、プレゼンテーションにも気を配られている。そして、キレイに丁寧に一つ一つのおかずがそれぞれの小さなスペースに入れられている。絵で描いたように完璧です。アメリカにはこういった丁寧さがないので、こういった日本では当たり前のことに感謝します。これはまさに私が「日本ならでは」だなと感じる事の一つです。

 

 

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アメリカ人の目から見ても、日本のお弁当は美しい!わけであって、SSNにアップされた日本のママさんが作ったお弁当の写真を見てすごーい!と感心していますね。それで思い出しましたが、去年ダラスにオープンしたサンドイッチという名前の店が日本風のサンドイッチを販売して、丁寧に箱に入った見た目が美しいサンドイッチがこれぞ日本のサンドイッチと話題になりました。

ただ、このお弁当の食事に関して一つ言い足すと、日本で育った人でないとお弁当の良さが理解できないだろうし、口に合わないだろうと思います。もし、私の子供と主人が一緒だったら、他は我慢できても食事は我慢できなくて泣いていただろうと思います。外に買いに行くってことが出来ませんからね。部屋から一歩も出ては行けないと指示されていますし、外に出れたら隔離になりません。でも、食べ物や食料はデリバリーしてもらうことは可能だと言われました。

それにしても、部屋から出れない生活をしているとお腹が空かないものです。一日目で、こんなに多い量のお弁当を一日に3度も食べれないし、この後6日間もこれが続くのかと考えたらどうにかしなきゃいえけいないと思いました。たいして食べずに捨ててしまうのは申し訳ないので、その晩、明日の朝と昼はお弁当は要りませんと電話して伝えました。でも、朝食についてくる野菜ジュースだけはもらいました。3日目の今日も朝と昼のお弁当は抜きました。

量だけの問題ではなく、ここに来てから何を食べるかでも普段の食生活と全く変わってしまったので、アメリカから持ってきた食べ物が重宝しています。アメリカからブドウ入りのパンとバター、スタバのコーヒーを持ってきました。コーヒーは、初めからホテルでの隔離中に飲むつもりでいましたが、パンとバターは実家での隔離に入ってから食べるつもりでいました。でも、それが今ここで役に立っています。

家族や友達に「バター持ってきたの?」と驚かれましたが、2年前に日本に帰省した時、日本はマーガリンを買うのが普通なのか、スーパーにバターが少なく、小さいバターが高額で販売されていたのを覚えていたため持って来たのです。私はバター派ですし、Costcoでお徳用サイズで買ったバターが家にあったので、これはいいやと思って持って来ました。プラスチックのバターナイフも忘れずに持って来てよかったと思います。この部屋には、もちろんプラスチックのフォークやスプーンなど用意されていません。お菓子やスナックも沢山持ってきました。たいしてお腹が空かないので、ピスタチオとガーリック風味のピタチップスを食べているだけで充分です。ところで、バターや水など飲み物はベランダに置いています。部屋の端っこに小さな冷蔵庫が置かれているのですが(写真を見てください)、コンセントが入っていないし、コンセントが届かない!使いたい人は冷蔵庫をコンセントの近くまで動かして使ってくださいということなのでしょうか。そんなことしなくても、幸い東京は寒い(只今5℃)ので、ベランダに置いているだけでバターはカチコチに冷えます。

水はペットボトルのものを何本でもリクエストできます。6日間滞在するんだから、1リットルなどサイズの大きい水を配ったほうがコスト的にも環境的にも良いだろうと思いますが、500ミリリットルのペットボトルが配られます。部屋に用意された電気ケトルを使ってコーヒーを飲んでいます。コーヒーとフィルターをアメリカから持って来ました。ちなみに、この滞在施設では、普通の日本のホテルのようにコーヒーやお茶は用意していません。紙コップはくれますが、サイズが小さい。私はサーモスの水筒も持って来ましたので、これにコーヒーを入れて飲んでいます。

タオルやシャンプーなど

ホテル滞在と聞いていたので、浴槽に入って雑誌でも読みながらゆっくりできるななんて思っていましたが、この私の滞在施設には浴槽がありません。シャワーだけです。それに、ここはキレイな施設ではないので浴槽があったとしても入らなかっただろうと思います。シャワーもさっさと浴びて出てしまいます。シャンプーと石鹸、歯ブラシ、歯磨き粉が各部屋に用意され、到着した夜にチェックインした時にこれら全部が入った袋を渡されました。タオルなど追加で必要な物はフロントデスクに電話すればすぐに持って来てくれます。コンビニなどで使われる袋に入れてドアのノブにかけて置いてくれます。がさがさと音が聞こえるので届けに来たのがすぐに分かりますが、数分後にフロントの人が丁寧に「水を届けました」と連絡してくれます。これも、「日本ならでは」と私が思うことの一つです。

3日目のコロナ検査

今日が3日目だったため、今朝、コロナ検査を受けました。部屋に検査キットが届き、それに唾液を入れてドアの外に出せばいいだけ。検査スケジュールという題名でこのコロナ検査の受け方の説明が書かれています。日本語と英語で書かれているのですが、英語の説明がめちゃくちゃです。感じからしてGoogle translationのような機械で訳されたのだろうと思います。これで思い出しましたが、空港に着陸して成田での検疫の中で受ける最初のコロナ検査ですが、水を飲んでいないから喉がからからなのに唾液をもっと出してくださいと言われても簡単には出ないものです。レモンと梅干を拡大した写真が唾液を出す場所に貼られているが可笑しい。これを見て唾液をいっぱい出してくださいって言われても出ません。私が困っていると、スタッフの一人が「出ないなら鼻のPCR検査してもらいますよ」となんだかお母さんが小さな子供を脅すように言ったのです。なんだ、それが選択肢の一つなら初めからそうしたかったと思いながら鼻の検査に切り替えるために待っていると、その間にもっと唾液が出てきました。結局は、指定された量を出すことが出来たため鼻のPCR検査は受けませんでした。追加ですが、アメリカの軍地に所属する若い夫婦と赤ちゃんの3人家族が、鼻のPCR検査を受けるテーブルに座っていました。唾液検査をやってみたものの私のように出来ないと言ったのだろうと思います。この検査の次のストップ地点は、すでに何度も繰り返している書類検査です。それぞれのストップ地点が1キロくらい離れていますから(ちょっと大げさ)歩き疲れているし、その上、同じことの繰り返し(書類検査)ですから、イラつくのは無理もありません。このアメリカ人家族の男性、イラついた様子で 奥さんに ”I can’t take it anymore! ” (もう嫌だ!)と愚痴って、次のストップ地点でテーブルに座ると ”What do you need?” (どの書類を確認したいんですか?)と検査スタッフに言う態度が悪かった。日本人のスタッフは、きっとこの人が悪態をとっているんだと分かっていなかっただろうと思いますが、「疲れていて、何時間も続くこの検疫のプロセスにうんざりしているのは貴方だけではないわよ。子供みたいな態度取ってないで我慢しなさい。」と言ってやりたかった。結局は、人の家に遊びに来ているのと同じです。人の家に行ったらその家のルールがあるのと同じ。この国のルールに従うしかないんですから。それが出来ないならアメリカに帰りなさい。笑

さて、今日は、この辺にしておこうと思います。残りの3日間の報告も後日にします。また更新します。さようなら。

 

 

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