少しのいじめも許されないアメリカの学校

私の娘がキンダーガーテンの生徒だったときに起きたことです。

ある日、迎えに行った時、娘が、男の子に嫌な事を言われて悲しくなった、と言って悲し顔をして出てきた。

その男の子が、何を言ったのかと聞くと、
「お前のお母さんは、世界中で一番バカで、ブスだ。」
と、言われた。

キャムデンという名の、娘と同じクラスにいた生徒だった。私は、日頃から、キャムデンの名前は、娘の話から耳にしてたので、キャムデンが他の生徒をぶって先生に怒られたことや、キャムデンが娘の髪飾りをひっぱって壊したことを知っていた。

でも、この年齢の男の子にはよくある「やんちゃな男の子」なんだろうとしか思っていなかった。

キャムデンの話だけでなく、この子の顔も私は知っていた。その事があった1週間ほど前に、その男の子の誕生日パーティーに参加したから。その時、初めて私とキャムデンは顔を合わせた。

5歳の子供に、ブスでバカだと呼ばれても、私は、気にしなかった。でも、何でそんなことを言ったんだろうと、そのことが気になった。

私の娘に対する嫌がらせ?でも、私は、休み時間にこの男の子と一緒に外でサッカーをやって遊んでいるのは知っていたし、教室の中でも、喧嘩はしても仲が良いんだなと思っていた。例えば、他の生徒が、キャムデンと私の娘は、ボーイフレンド、ガールフレンドだと言うらしく、「なんでそういわれるのか分からない」と娘が言ったことがあった。
主人に相談すると、気にしなくていいと言っただけだった。

私自身は、平気だったけど、友達の母親の悪口を言うのは汚いと思った。

昔、ダラスのダウンタウンで働いていた時、ある日の電車の中で起きたことを思い出しました。

夕方5時ごろ、高校生4人が一緒に電車に乗ってきた。その高校生の一人が、もう一人生徒のスニーカーを見て笑ったんです。「その靴、どこで買ったの?」何度も言って笑ってる。つまり、ナイキやアディダスなどブランドのスニーカーではなかったから笑ってたのです。ラッシュ時間だったので、電車の中は混んでいたため、そばにいた人には聞こえたはず。でも、誰も何もこの高校生たちを止めに入るようなことを言わなかった。

からかわれていた生徒は、何も言わずに黙っていたのですが、その生徒の母親のことを出された時、顔色が変わった。

「俺の事を何とでも言ってもいいけど、母親の事を悪く言うな!」と、怒り口調で言ったのです。その時、初めて口を開いたのです。
アメリカでは、誰かに向かって、その人の愛する人の事を悪く言うのは、とても陰険なことです。

5歳のキャムデンが、どんなつもりで「お前のお母さんは、世界一のバカでブスだ」と言ったのかわからなかったけれど、こういった嫌な事を繰り返し、娘に言わせないために、子供を守るために、私は娘の担任の先生に連絡することにしました。

メールを出した、翌日の午後、娘を迎えに行った時、担任が私に言った言葉は、
「メール読みましたよ。ちゃんと対処しました。」と。

それ以上は、言えないという様子を察したので、詳しく聞きたかったけれど聞かなかった。
代わりに、娘に聞くと、娘とキャムデンは、校長先生に別々に呼ばれたと言う。

何があったの?とその事件の状況を聞いたらしい。私がメールに書いた話と合うかどうか見るためでもあったのだろう。

その後、キャムデンが校長室に呼ばれ、長い間、教室に戻って来なかったらしい。

そして、その日の翌日に、キャムデンが謝ってきたと娘が言ってた。

私の予想だと、キャムデンの親は学校からこのことに関する連絡があり、親がキャムデンに明日、学校に行ったらその女の子に謝りなさい、と言ったのだろう。

私が担任に送ったメールには、この出来事の報告だけでなく、キャムデンが私の娘にまた嫌がらせで何か言うかもしれないので、キャムデンを私の娘に近寄らせないでほしいとお願いしました。

でも、それから1、2週間後、もう一度、担任にメールをした。キャムデンを私の娘から離さなくてもいいと言いたかったからです。娘とも、嫌がらせや、いじめをする子供について話をしたし、また何か似たようなことがあっても、娘が自分で解決できるだと思ったから。

先生は、ありがとうと喜んでいました。自分が私の立場にいたら、同じことを望んだのは間違えない、でも、正直言って、二人が近づかないように見張っているのはとても大変だと言ってました。5歳の生徒24人を見るのは、ただでさえ大変なのに、その上、特定の生徒2人を見張らなければならないとなると、もっと大変です。

でも、このことで、学校が取った対処法に満足しました。
私の知り合いの話によると、その子供の学校では、加害者と被害者の親同士が連絡を付けるように仕掛けたため、険悪な仲になってしまったらしい。

アメリカの学校は、生徒が悪いことをした時、もちろん担任の先生が叱ることもありますが、程度が悪すぎると、その生徒は校長室に送られてしまいます。
子供同士が言った事だから、と軽く見て、「気にしなければいいよ」で片しません。

つい最近、娘が、体育の授業中に、フラフープをしようとしたちょっと太目の女の子に、「ちょっと無理じゃない」と言ったために、校長室に送られてしまったのです。

娘は、その生徒に、「太ってる」とは言っていないと主張。でも、体育の先生は、私の娘が、「太ってる」とその生徒に言ったのを聞こえたと言っていたらしい。

娘は、校長室で、校長先生に「そういうことを言ったらダメだよ。」と叱られた。
学校から、これに関して私に連絡はなかった。

アメリカでは、人を傷つけることを言ったらいけない。そういう事は、学校では厳しい。
太っている子に、太ってると言うなんてとんでもない。
特に、女の子には言ってはいけない。

子供は意地悪な事を、大人が見ていない所で言ったり、やったりします。
でも、そういったことは学校内では許されない事です。

あなたの子供は大丈夫?

もし、子供が学校で、嫌がらせ的な事を言われたら、学校の先生に報告してみるべきです。
日本からアメリカに来たばかりで、英語が上手に話せないと、他の生徒から意地悪な事を言われてしまうことがあるかもしれません。

学校で生徒から嫌がらせを受けていないか、子供に聞いてみるべきです。

もし、他の生徒に意地悪な事をされたり、言われる事があれば、学校に報告できます。

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