「こないだはありがとうございました」はアメリカで言うのか?

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「こないだはありがとうございました」はアメリカで言うのか?

日本では、「こないだは、どうもありがとうございました。」とよく言いますが、アメリカでもこういったマナーはあるのでしょうか?

例えば、先週、お友達の佐藤さんの家に夕食に招待されたとします。後日、佐藤さんに会ったときに、日本のマナーとしては、「先週はどうもありがとうございました。」、または「先週はご馳走様でした」、その後、会うたびに「あの時はありがとうございました。」と一体いつまでお礼を言い続けるのか…. あの時はありがとう」とその時の事を思い出して何度もお礼を言うことはありません。

何にお礼を言っているのか明確に

日本語の「あの時はありがとうありがとうございました」とか「先日はありがとうございました」、曖昧で一体何に対してありがとうと言っているのかわかりません。英語だと、何に感謝しているのかを明確に言うので何に感謝されているのか分かりやすい。例えば、Thank you for making the time to see me. または、もっと短く簡単に、Thank you for your time. なんて風に、よく使われるフレーズですが、これは、忙しい中、わざわざ時間を割いてくれてありがとうと言う意味です。ビジネスの場ではミーティングの最初の挨拶や最後のお礼の言葉として使えますが、ビジネスの場だけでなくカジュアルな場でも使えます。

招待した側がお礼を言うこともある

招待した人の方が「あの時は、遊びに来てくれてありがとう」と言う人も珍しくありません。よく、テレビの番組でもこういった光景はみますね。番組のホストがゲストに「今日は、来てくれてありがとうございました。Thank you for joining us today.」と言うと、ゲストが「招待してくれてありがとう。Thank you for having me.」このように、子供の誕生日に来てくれてありがとうと一週間後ぐらいに会った時に「Thank you for coming to my son’s birthday party.」と言えば、エチケットとしてはただThank you for inviting us.  It was a nice party. なんて風に。

ありがとうよりも「気に入った」と言われる方が嬉しい

また、何度もありがとうと言われるよりも、お礼を言われる側としては、「楽しい時間を過ごせた」「食事が美味しかった。」と言ってもらえる方が何よりです。先週は、一緒にお喋り出来てとても楽しかったです。I had fun chatting with you last week. とか、I really loved that cake you made. あのケーキ本当に美味しかったわ。なんて風に。

プレゼントをもらったら、「ありがとう」だけでなく、「気に入った」と伝えることが重要です。Thank you so much for my birthday gift.  I really loved it!

Loveを使った言い方

アメリカ人は大好きと言う意味で I love… という言い方が大好き(笑)で、この上の例文のようにすごく気に入ったという意味でもI loved it.なんて言い方をします。でも、Loveというほどではないのなら、代わりにlike を使えばいいですね。

次に、手作りの食事をご馳走になったら、Thank you so much for inviting us tonight.  I had a great time and everything was delicious. と、このように、家に招待されたことにお礼を言うだけでなく、楽しかった、そして食事も美味しかったと言いましょう。

Perfectを使った言い方

また、手作りのお菓子やケーキなどをもらった場合。Thank you for the yummy pound cake.  It was perfect to eat with my coffee.  Enjoyed it very much. なんて風に、美味しいパウンドケーキをありがとう。コーヒーと一緒に食べたら最高だったと言うのも良いですね。perfectという言い方は褒めるときによく使われますし、enjoyという言い方もアメリカでよく使われます。この場合のenjoyは、楽しかったという意味ではなく、美味しかったを強調した言い方でもあります。I enjoyed every biteと言えば一口一口を味わって食べたという意味です。また、手作りのクッキーをあげた方も、I hope you enjoy themなんて風にも言います。話が英語の言い回し方にズレてしまいましたが、つまり、ありがとうとお礼を言う時は、ありがとうだけでなく、エンジョイしたかどうかも伝えるということです。

では、実はもらったプレゼントは自分の好みの物ではなかった?食事も美味しくなかった?

そんな場合の時は、気に入った!美味しかった!と言う代わりに、Thank you for the invitation, food and good time at the dinner party.  という言い方もいいと思います。この言い方だと、招待してくれたことに感謝するたけでなく、ご馳走様でした、そして楽しかったですの3拍子です。

You are so sweet という言い方もいい

また、Thank you for the cookies.  You are so sweet.なんて風に、ありがとう、ほんとにあなたは優しいわよね。というのもいいです。英語では、人のキャラクターをsweetという単語で表現することがよくありますが、この場合のsweetに当てはまる日本語はありません。私は、ここで「優しい」と日本語で言い換えましたが、実は意味的にぴったりする単語ではありません。意味的には、気持ち(心)のかわいい人、やさしい人、思いやりのある人といった感じです。

サンキューノート(サンキューカード)

今は、デジタルの時代ですから、紙の手紙よりも携帯で簡単に送れるテキストメッセージやイーメールが使われています。簡単で手っ取り早くて便利。その上、昔ながらの紙のサンキューノートの代わりにイーメールでお礼の言葉を送るのも同じことじゃないかと思う人もいるかと思います。でも、実際は、手書きのサンキューノートの方が喜ばれます。サンキューカードを送るまでの作業の時間がかかるわけですから、それに感謝しますし、手書きは味があります。

私自身、今までにもらったサンキューカードの中で深く記憶に残っているサンキューカードが幾つかあります。一つは、すぐ隣近所に引っ越してきたばかりの夫婦に赤ちゃんが生まれた時にプレゼントをあげた後、私に届いた奥さんからのサンキューカード。洋服、写真のフレーム、おもちゃの3点をプレゼントしたのですが、サンキューカードには、プレゼントをありがとうと言うだけでなく、それぞれの物についてのお礼とコメントが書かれていました。

私の子供の担任の先生からもらったサンキューノートもありました。先生の誕生日のプレゼントとして、私は美味しいカフェの食事とデザートをランチ時間に届けたのです。先生はとても喜んでいて、私にイーメールでお礼を言っただけでなく、後日に紙のサンキューカードも送ってくれました。そのサンキューカードは、喜びの言葉でいっぱいでした。忘れられない特別な誕生日となった、私に凄く感謝されてるんだなと感じた、そしてランチもデザートもとても美味しかった、と。私としては大成功でした。

サンキューノートを出すのは常識なのか?

昔ながらの紙のありがとうカードのことです。これに関しては人それぞれです。あくまでも良いマナーとしてであって、それが常識だという考えはなく、サンキューノートを手書きで書いて人に送るというのはデジタル時代になってから減っているだろうと思います。デジタル時代に生まれ育った若い人たちには無縁と言ってもおかしくないかと思います。ミレニアル世代と呼ばれる人たちは、テキストメッセージやデジタルカードでお礼を伝える方法しか知らないという人が多いだろうと思います。つい最近、20代半ばのカップルの結婚式に行ったのですが、結婚式に来てくれたことと私たちからのプレゼントを感謝するメッセージが手書きでかかれたサンキューノートが届きました。お礼の言葉をプリントしたカードを利用する人もいれば、昔ながらの手書きを好む人もいるということです。

年配の人は、紙のサンキューカードの時代に育っていますから、インターネットの時代になっても紙のサンキューカードでお礼を言う方法を好むようです。例えば、私の義理の母は、昔ながらの紙のカードで手書きでお礼を伝えるのが好きで、我が家に食事に招待しただけで数日後にはサンキューノートが郵送で届きます。

いつ書くべきか?

早いほうが良い。でも、少し遅くなってもからでも大丈夫。遅れてでも出さないよりまし、ということわざがあるように。
結婚祝いの場合、もちろん頂いてからすぐが一番良いけども、新婚旅行に行っててすぐに出せない場合もあるので、結婚式から3ヶ月以内に出せば良いと言われてます。

男性も書く?

一般的に、サンキューノートを書くのは女性に多いようです。結婚している男性は、こういった事は、奥さんに任せている人が多い。では、独身の男性はどうする?もちろんサンキューノートをもらったら誰でも喜びますが、携帯にテキストメッセージで感謝の気持ちを伝えるだけでも十分です。

 

記事更新:11/5/2020

記事掲載:5/4/2016

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